9月1日の「防災の日」は、1923年の関東大震災の教訓を忘れず、災害への備えを見直すために制定された記念日です。今年も全国各地で避難訓練や防災イベントが行われ、災害への意識を新たにする機会となりました。
一方で、近年は気候変動の影響により、台風・豪雨・強風といった自然災害リスクが深刻化しています。とりわけ、開口部は建物の中でも最も弱点になりやすい部位です。防災の日をきっかけに、既存建築の開口部が抱えるリスクをあらためて点検し、台風シーズンを控えて、迅速かつ低コストで実施できる現実的な対策を考えていきます。
■最大瞬間風速60m/sを超える「スーパー台風」は、もはや例外ではない。
気候変動の影響で、発達した台風が最大瞬間風速60m/sを超える「スーパー台風」は、もはや“想定外”ではなく、日本各地で十分に起こり得る現実的な脅威となりました。近年は高風圧モデルの重量シャッターも登場していますが、古いシャッターの多くは当時の設計基準で施工されており、現在の風圧には耐えられる想定になっていません。
■ギャップが生むリスクと建物や事業への影響
増大する風圧力と古い設計基準とのギャップによりシャッターが変形・破損すると、開口部の弱点が建物や事業にさまざまな被害をもたらす懸念があります。
・シャッターのたわみ・座屈 ⇒開口部の防御機能の低下 など
・ガイドレールの変形・破損 ⇒シャッターの作動不良 など
・飛散物の侵入⇒建物内部の設備や在庫の損傷 など
・シャッター脱落⇒建物内部の広範な被害と長期の事業停止 など
既存建築の建て替えにはコストや工期の負担が大きいことに加え、スクラップ&ビルドに伴う環境負荷という課題があります。そこで注目されるのが、既存建築を生かしながら性能を引き上げる「レトロフィット(後付け補強)」の考え方です。
■レトロフィットのメリット
CO₂排出を大幅に削減(脱炭素)
既存建材を生かすことで、建て替えに比べて環境負荷を大幅に低減できます。
短工期で、事業を止めずに施工可能
稼働中の工場・倉庫でも、最小限の停止で施工できます。
費用対効果が高い
必要な部分だけを補強するため、低コストで高い効果が見込めます。
建物の資産価値を維持
建て替えずに性能を向上させ、資産価値を高めます。
既存シャッターの弱点を補い、最新基準相当の耐風圧性能へ引き上げるためのレトロフィット技術を紹介します。
■文化シヤッター「シャッターガード」の技術紹介
風は“押す力”でシャッターを膨らませ、“戻る反動”と“引っ張る力”でレールから外してしまいます。これを軽減させるのが「シャッターガード」です。
設置方法は簡単で、本体の両端をガイドレールに差し込み、ノブをしめて固定するだけ。既存のシャッターに対してカンヌキのような役割を果たすことで、風の力を受け止めてシャッターを守ります。
【製品特徴】
・風速70m/s相当に耐える性能
・軽量で工具を使わず簡単に設置できる
■その他、巨大台風に備えて建物に後付けできるソリューション
その他にも、後付けで巨大台風に備えることが出来る製品を紹介します。
《文化シヤッター「マドマスター 後付 高耐風圧モデル」》
既存の窓に後付け可能な高耐風圧窓シャッターです。ガイドレールから外れにくい構造で強風に対抗、加えて飛来物による窓ガラスの破損からも窓を守ります。
・耐風圧強度(負圧)2100Pa(風速82m/s相当)地上10階以下
《文化シヤッター BX止水板「ラクセット」》
既存の開口部に工事不要で導入できる、金具で固定するだけで設置可能な止水板です。急な増水時もスピーディに取り付けできて浸水被害を低減します。
・最大止水高さ600mm
・浸水防止性能Ws-4相当
※設置場所の状態によっては事前工事が必要になる場合があります。
「防災の日」は、避難や備蓄といった日常の防災行動だけでなく、建物そのものの安全性に目を向ける日でもあります。既存建築の開口部をレトロフィットによって強化することは、脱炭素・BCP・資産保全を同時に満たす現実的な策となります。建物をそのまま生かしながら性能を引き上げる――。この発想こそ、気候変動の影響が深刻化する今、防災と環境配慮の両立を実現するアプローチだといえます。
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